マイターゲージを作ろう

カンタンに自作できる、2種類のマイターゲージの作り方を紹介!

マイターゲージを作る

ルーターテーブルに用意されている溝。ご存知ですか?
これは「マイタートラック」と呼ばれ、この溝を利用して様々なジグを活用することができます。

この溝を利用するジグとして最も一般的なのは「マイターゲージ」です。

 

「マイターゲージ」は、フェンスを任意の角度に設定して、レール部分を溝に入れ、材料を一定の角度に送ることができます。

 

マイターゲージの使用例。
写真は、高精度な製品として定評のある「Kreg プレシジョンマイターゲージ」です。

 

こちらは、ジグパーツを利用して手作りならではの便利な機能が盛り込まれた自作例。
正確な半円形の加工など少し上級者向きの加工が必要ですが、いつかは作ってみたい!!

 

オフの店では自作ジグを作るためのパーツを販売していますが、多彩なパーツが揃っていて、逆にどれを使えばよいか迷ってしまうかもしれません。
実は、いくつかのパーツを入手するだけで、かんたんに「マイターゲージ」を自作することができます。
ここでは2つの作例を紹介します。

自作マイターゲージ その1

ジグパーツと、端材を使って作ります。
必要な道具も、ドリルと手持ちの糸ノコなどがあれば、誰でも簡単に実用的なものが作れます。

 

使用したジグパーツ

バーハンドル M Φ25.4mmx98.4mm
ラウンドノブ (小) M Φ25.4mmx12.7mm
Tスロットナット (10ケ入)
Tスロットトラック (3/8”x3/4”規格 - 長さ60cm)
シム・ワッシャー (10ケ入) ※
ナイロン・ワッシャー Φ19.1mmx3.0mm (10ケ入) ※

※使用する板の厚みに合わせてシム・ワッシャーやナイロン・ワッシャーを使い分けてください。

 

フェンス部分

タモの無垢の板がありましたので意匠的な格好良さから採用しましたが、本来は狂いの問題が少ない合板やMDFがオススメです。
ちなみに材料は厚さ20mm、幅180mm。

 

2枚の板の接合

2枚の板はタイトボンドIIIで接着後、正確な直角になるように注意しながらネジ留めしました。ネジ頭が飛び出ないよう、下穴に皿取り加工もしてあります。
これだけでもしっかりと固定できているため、特に補強はしていません。

 

穴の加工

使用したジグパーツのネジ規格は、6.35mm×20tpi に統一されています。
ネジを通す穴は、直径8mm の木工用ドリルビットで穴開けしました。

※一番難しく感じるのは、曲線の穴の加工だと思います。
作例では、曲線穴をトリマーとサークルカットジグを用いて加工をしましたが、実は曲線穴にそこまでの精度は必要ないため、コンパス等で罫書いた線を、糸ノコなどやジグソーで加工しても大丈夫です。

 

組み立て

フェンス部分の中心にラウンドノブ、曲線穴にバーハンドルを使います。
裏側からTスロットナットを取り付け、レールとなる「Tスロットトラック」に通します。

 

完成です!
角度の設定は、2つのノブを軽くゆるめ、スコヤや角度定規を用いて行います。

 

自作マイターゲージ その2

ジグパーツと、端材を使って作ります。
その2では、ちょっと便利なパーツを使い、更に簡単に自作できるように工夫しました。

 

使用したジグパーツ

スリーポイントノブ (大) M Φ50.8mmx25.4mm
Tスロット・ホールドダウンクランプ
Tスロットナット (10ケ入)
Tスロットトラック (3/8”x3/4”規格 - 長さ60cm)
シム・ワッシャー (10ケ入) ※
ナイロン・ワッシャー Φ19.1mmx3.0mm (10ケ入) ※

※使用する板の厚みに合わせてシム・ワッシャーやナイロン・ワッシャーを使い分けてください。

 

フェンス部分

工房に転がっていた厚さ15mm のラワン合板の切れ端を有効利用しました。
(合板のサイズは、ベース板が150mm×150mm、フェンス板が150mm×60mm)
ベース板の角は、ホールドダウンクランプの邪魔にならない程度にカットします(フリーハンドでもOK)
ベース板にあけた直径8mm の穴にスリーポイントノブを差し、裏側からTスロットナットを付けます。
合板の厚みが15mmで、スリーポイントノブが長かったため、ナイロンワッシャーを2枚通して調整しました。

 

2枚の板の接合

2枚の板はタイトボンドIIIで接着後、正確な直角になるように注意しながらネジ留めしました。ネジ頭が飛び出ないよう、下穴に皿取り加工もしてあります。
これだけでもしっかりと固定できているため、特に補強はしていません。

 

組み立て

レールとなる「Tスロットトラック」に、「ホールドダウンクランプ」をセットします。

Tスロットトラックに合板フェンスとホールドダウンクランプを固定すれば、「マイターゲージ」の完成です!
フェンスは、ノブネジとホールドダウンクランプの2点で、ガッシリと固定できます。

※ホールドダウンクランプは強力な締め付け力があるため、強く締めるとレールが反り上がってしまうことがありますのでご注意ください。
(強い力がかからないよう、ここでは通常と逆の向きで使用してみました)

 

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