・約9.8mmの全ネジパイプが主軸に通せるもの。
(MT2のモールステーパーサイズを持つ旋盤のほとんど)
・主軸サイズが1”x8tpiのもの、またはスピンドルアダプターで変換できるもの。
○ 使用可能 | KERV KC-10、KC-14、KC-14 DO JET JWL-1221VS KERV LM-2000 ※ POWERMATIC 3520B ※ |
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× 使用不可 | KERV ミニレース VERIOK 812VS |
※別売のスピンドルアダプターが必要です。

用意するもの
Hold Fast バキュームチャック コンプリートキット

Hold Fast バキュームアダプターキットの全ネジパイプから、ロッキング・スピンドルアダプターを外します。

ヘッドストックの貫通穴にアウトボード側(ハンドホイール側)から全ネジパイプを挿入します。

ロータリーベアリングアダプターとハンドホイールが密着するところまで入れます。

パイプは適切な長さにカットして使用します。
カットする位置は、主軸の先端から15-20mm程度(任意)が目安です。
カットする位置にマスキングテープを貼るとカットする際に分かりやすくなります。
※支障が無い程度に少し長めにしておいても良いでしょう。後で短くするのは可能ですが、短くしすぎると使えなくなることがあります。

旋盤から一旦外して、金属用ノコでカットします。
※ネジ山を崩すとロッキング・スピンドルアダプターを装着出来なくなるため、カットする際は注意してください。

お手持ちの金属用ヤスリ(粗くないもの)でバリを丁寧に取り除きます。
ここでもネジ山が崩れないように注意して作業してください。

再び旋盤に全ネジパイプを通し、ロッキング・スピンドルアダプターを装着します。

ロッキング・スピンドルアダプターのゴム製”O”リングが主軸に触れて安定したらOKです。
※“O”リングはパイプを固定するためのパーツです。エアの漏れ止めや、セッティングの精度を高める役割はないため強く締め込む必要はありません。吸気は3/8”全ネジパイプの中で行われます。

木工旋盤にバキュームアダプターキットの取り付けが完了しました。繰り返しの取り外し、取り付けが簡単になります。
使用するときは任意のサイズのバキュームチャックヘッドを取り付けます。
※構造上、バキュームアダプター装着時はモールステーパーアクセサリー及びノックアウトバーを使用できません。
バキュームチャックを使用しない時もバキュームアダプターキットを装着したままにしていると、木工旋盤が回転している時は常にバキュームアダプター内部のボールベアリングが回転している状態になります。使用しない時はバキュームアダプターキットを木工旋盤から外しておきましょう。

どうしてもという場合、バキュームアダプターキットを装着したままフェイスプレートやチャックを主軸に取り付ける事は可能です。しかし、作業中に出る木屑や粉塵などがアダプター内部に入ってしまいます。どうしてもバキュームアダプターを付けたままにしたい場合は吸い込み口を塞ぐなどの配慮が必要です。
写真は粉じん対策のゴムキャップ装着例です。
※ゴムキャップは付属品ではありません。

バキュームホースをバキュームジェネレーターのバキュームフィルターに接続します。

バキュームフィルターにはジェネレーター内部への異物侵入を防ぐ目的で90ミクロンのメッシュ状フィルターが内蔵されています。木屑などが付着して詰まると真空度が上がらなくなります。マメに掃除機などで掃除していつもクリーンな状態に保ちましょう。
※掃除中に誤ってフィルターを破らないようにしてください。

バキュームホースの反対側はバキュームアダプターキットに接続します。

Air In にエアーコンプレッサーを接続します。
※Air In の雌ネジサイズは米国規格の1/4NPTです。
日本国内規格の1/4PTは接続できません。サイズ違いのパーツを無理に接続するとネジ山が破損しますので必ず適合するサイズをご使用ください。

1/4NTP ワンタッチジョイントプラグがあれば、直接国内仕様のエアーコンプレッサーを繋ぐことができるようになります。

エアーコンプレッサーとの接続例です。
ワンタッチジョイントソケットが使用できるよう、接続箇所の規格を変えると便利です。

Air In 1/4NPTネジの奥にはジェネレーター内部への異物侵入を防ぐ目的で70ミクロンのメッシュ状フィルターが内蔵されています。誤って破ったりしないように注意しましょう。ゴミが付着した時は掃除機などで掃除してください。

ワンポイント・アドバイス エア漏れ防止のために
エア漏れが発生すると真空度が上がらなくなりますので各所の接合部をマメにチェックしてください。
バキュームアダプターキットにはスペアのベアリングシールが1枚付属しています。
万が一シールに傷がついてエアが漏れるようになった場合は取り替えてください。スペアも販売しています。

エア漏れが起きそうな場所は定期的にチェックしましょう。
必要に応じエア漏れ防止用のテープを併用しましょう。
※ちぎれたテープのゴミなどが出ないように配慮が必要です。