糸ノコ盤の機構の違い

バネ式・パラレルアームシステム・パラレルリンクシステム
それぞれの違いを紹介します。
バネ式

国産の糸ノコ盤に多く見られる機構で、殆どの方が思い浮かべる「糸ノコ盤」といえばこの機構のものです。
下側から引っ張られた刃を、強力なバネで引き戻すといった動作を繰り返して、糸ノコ刃を動かします。


振動が発生しやすい構造のため重量と頑丈さが求められます。
刃にかかるテンションが一定ではないため刃が折れやすいという問題点もあり、海外では後述のパラレルアームシステムが開発されてからは殆ど製造されなくなりました。

パラレルアームシステム(カム式)

海外で製造された糸ノコ盤に多く見られる機構です。
外観からはパラレルアームシステムとパラレルリンクシステムを見分けることは難しいです。
特徴はアームを動かす回転軸が2箇所にあり、モーターと直接つながった下側のアームが動くことで連動して上側のアームも動き、糸ノコ刃を動かします。

刃にかかるテンションが一定でバネ式の刃が折れやすい問題が解消されました。また、振動や騒音も比較的少なく、バランスの良い機構です。
後述のパラレルリンクシステムより簡易的な構造で、お求めやすい価格のものが多いです。
最近では国内メーカー品でもパラレルアームシステムが採用されている糸ノコ盤が見られるようになり、選択の幅が広がりました。

パラレルリンクシステム(カム式)

海外で製造されている糸ノコ盤でも、限られたメーカーで採用されている機構で、パラレルアームシステムを更に改良したのがパラレルリンクシステムです。
パラレルアームシステム同様外観から機構を見分けることは難しいです。
アームを動かす回転軸は4箇所にあり、モーターが後部のアームを動かし、その動きが上下のアームに伝わり糸ノコ刃を動かします。

パラレルアームシステムに比べ複雑な構造で価格もその分高いですが、振動や騒音はより少なく、動作音はとても静かです。
パラレルリンクシステムを採用している糸ノコ盤は珍しく、多くありません。

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