高い剛性を実現するフルスチールボディ

躯体はスチール製で剛性の高い堅牢な作り。シックな色調で、様々な工房空間になじみます。
重量はおよそ31kgで、ずっしりと安定感がある一方、重すぎないので移動もしやすい。
信頼のおける鋳鉄製のテーブル

このクラスではアルミ製であることが多いテーブルも、こだわりの鋳鉄製。
しかもテーブルサイズは満足の約350x318mm。
マイタースロット(横切り定規のバーがはまる溝)は3/8”x3/4”規格に準じているので、汎用パーツを用いた自作のジグや安全補助具の適合性も高い。
最大挽き割り高さは満足の120mm

背面の大きなノブを回転させるとブレードガードの高さ調整ができます。
各所のノブは力を掛けやすい大きさや形状なので操作性もよし。
被加工材の高さの1cmくらい上にガイドの下端が位置するように設定してください。
※最大挽割り高さとは設計寸法上の数値を意味するもので、切削能力を保証するものではありません。
被加工材の硬さや使用ブレード、送材速度などの諸条件により切削状況は異なりますので予めご了承ください。
調整しやすい誠実な作りのベアリング式ブレードガイド

上下ブレードガイドはサイドもバックもオーソドックスなボールベアリング式。
各ベアリングの位置調整は5mmの六角棒レンチ(標準付属)で行います。
下部ブレードガイドもホイールカバーを開けるだけで露出するので、作業は簡単。
上部のブラケットは向かって右側のL字ノブで固定されているので、工具なしでブラケット全体の前後調整ができます。
下部ブラケットは向かって左側、ボディ上面の6角ナット(10mm)で固定されています。調整の際は適合するスパナが必要です(付属されていません)。
充実の替刃、全5種類

3mm×14山:最も細かい曲線挽き・平滑な切断面。太めの糸鋸刃くらいの細かい曲線加工が可能。おもちゃ、カトラリー、彫刻作品など。
6mm×6山:やや細かい曲線・高い切削力と切削屑の排出性。椅子、小さめの器や雑貨などの曲線部材の木取りなど。
6mm×24山:バリ発生の低減・平滑な切断面。竹・合板・薄板・金属など、バリの発生しやすい材料向き。竹工作、ホゾや組手の下加工、合板を用いたテンプレート制作、象嵌材の木取り、ペンターニング用真鍮パイプの切断など。
10mm×4山:直線挽き、挽き割り、緩やかな曲線挽き。木取り作業全般に適した汎用ブレード。
13mm×6山:粗木取り・直線挽き・挽き割り。主に硬材、厚い材に適する。

うつわ、ペンなどの旋盤作品の木取り作業に
テーブルに向って上から下に垂直に切り下しているので、丸鋸やチェンソーのようなキックバックが起こらず、直線も曲線も手軽に安全に挽くことができるのがバンドソーの美点。
粗木取りならばフリーハンドで小気味よくカットできます。
木工旋盤のよき相棒となるはずです。

「バンドソー工作」の世界を広げる
3mmブレードを使用すれば細かい曲線も表現でき、糸ノコ盤では加工できない分厚い材料も、力強くスピーディーに切削してくれます。
また、薄板・合板・竹などのバリを生じやすい材料に適した
6mm×24山ブレードも用途を広げてくれます。
おもちゃ、カトラリー、彫刻作品など、発想次第でバンドソーの可能性は広がります。
※糸ノコ盤と違い中抜き加工はできませんので、必ず鋸刃の入口が必要です。左図の作例は切断後に接着しています。

立体造形表現の幅を広げる傾斜挽き
テーブルの傾斜は0°~45°。
傾斜挽きをうまく活用することで、作業の効率化や立体造形の表現の幅が広がります。
図はスプーンの木取りの様子(傾斜30°)。

サークルカットジグの活用
OTORO サークルカットジグ(別売)の取付けも可能。
フリーハンドよりも精度の高い円がカットできます。
旋盤作品の木地の木取りや、傾斜挽きを活用した同心円の積層造形など、創作の幅が広がります。
左図はテーブルを傾斜させて円錐形のうつわの部材を切り出している様子。

標準付属の定規類で慎重な木取り作業にも対応
挽割りや、家具・指物作品などのための比較的精度の高い縦挽き作業に役に立つのがリップフェンス(縦挽き定規)。
手前のノブを倒すとテーブルに固定でき、回転させるとその締め付け強さを調整できます。
※リップフェンスにドリフト(切削軌道の横ずれ現象)調整機能はありません。(ドリフト調整方法については後述参照。)
※フェンスの高さ・平面性・テーブルに対する直角性などの精度を向上させたい場合は、MDFなどの安定性の高い素材でフェンスを自作し、リップフェンスにビスなどで固定する過程で適宜調整を行ってください。

マイターゲージも標準装備
横切りに重宝するのはマイターゲージ(横挽き定規)。左右およそ60度まで角度を調整できます。
※リップフェンス同様、精度や機能性を高めるために自作のフェンスを取り付けて、微調整するとよりよいでしょう。
フェンスを固定するためのネジ穴が施されています。

マイタースロットはT型になっており、マイターゲージが上方に外れない仕組みになっています。 溝のサイズは3/8”x3/4”規格に準じているので、汎用パーツを用いた自作のジグや安全補助具の適合性も高いです。

ドリフト調整
ドリフトとは、被加工材をリップフェンスに沿わせて真直ぐ動かしているにもかかわらず、ブレードが斜めに反れて切削してしまう現象のこと。バンドソーに一般的に起こりえます。
本機はリップフェンスの角度補正機能などの一般的なドリフト調整機能を有していません。しかし、以下の作業のいずれか、もしくは複合的におこなうことで、補助的に調整ができることを弊社で確認しています。原理として、ブレードが切り進もうとする方向とフェンスが平行になるように設定します。
【ドリフト調整箇所A】
テーブル下に位置するトラニオン固定ボルト穴のクリアランスの範囲内で、テーブル全体を回転方向に動かします。

【ドリフト調整箇所B】
本体背面、テーブル下に位置するトラニオンベース固定ボルト各4本の傍にあるイモネジの突き出し量のバランスによって、テーブルの初期設定角度を微調整することができます。
調整は固定ボルトをわずかに緩めて行います。
・左右方向 → ブレードのドリフト現象に対する調整
なお、前後方向の傾斜の調整も可能です。
・上下方向 → テーブルとブレードの前後方向の直角性の調整

【ドリフト調整箇所C】
フェンスガイドレールの角度を変えることで、リップフェンスの角度を調整します。下面の両端にあるノブを緩めることで調整できます。
フェンスガイドレールはアルミ製でたわみやすいので、適宜隙間にスペーサーを挟むことをおすすめします。
最も簡易的な方法ですが、上述のAまたはBの補完的に、または応急的におこなうことをおすすめします。

Φ65mm ホース用のダクト口
集じん口は背面下部にあります。
Φ65mmホース各種が直接適合するサイズです。
(外径:約63mm 内径:約58mm)
ホース接続の際はホースバンドをご利用ください。
内側に木っ端の流出を防ぐ格子が付いています。
ダクト口がわずかに斜め上に向いているので、ホースだけでなく、様々な形状の継手を取付けやすいのが特長です。

【継手の接続例】
① 京セラ 集じんアダプタ 38
適合例:マキタ集じん機 VC0820 および M442、マキタ充電式集じん機 VC750DRG
さらに 京セラ R2 アダプタを連結することで、京セラ 集じん機 VC-1100 の接続も可能。
② Φ65mm カプラー(Oneida 専用)
適合例:Φ65mm 透明集じんホース(Oneida 専用)、ソフトホース
②’ Oneida ダストデピュティー付属のエルボやフレキシブルホース 約1.5M(ダストデピュティー用)も直接適合します。

③ 段継手58mm
はめ込みが緩いので、段継手の口にダクトテープを巻いて調節してください。
適合例:Φ100mm ホース
④ 4段モジュラー段継手
一番大きいパーツの小径側が適合します。
適合例:Φ100mm ホース

電源 | 100V (50/60Hz) |
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モーター | 1/3HP |
定格消費電力 | 250W |
定格電流 | 3.8A |
回転数 | 1,700rpm(変速機能なし) |
最大挽き割り高さ | 120mm |
フトコロ深さ | 245mm |
ブレード長さ | 1,790mm |
ブレード最少幅 | 3mm |
ブレード最大幅 | 13mm |
テーブルサイズ | 幅350 x 奥行318mm(鋳鉄製) |
テーブル高さ | 370mm |
テーブル傾斜 | 0°~45° |
ホイール径 | 250mm |
本体寸法 | 幅530 x 奥行430 x 高さ860mm(接地面寸法:幅 400×奥行 235mm) |
重さ | 約31kg |
標準付属品 | ブレード 1,790mm x 10mm x 6山(テスト用) マイターゲージ リップフェンス 6角棒レンチ(2.5mm、3mm、5mm) 日本語説明書 |