ポリマークレイベーシックガイド

ここからは、ポリマークレイの基本的な使いかたをご紹介していきます。
(このページは、オフの店ウェブショップオリジナル書籍 「ポリマークレイでつくるパターンメイキングブック」の一部を抜粋・再編集して掲載しています。)

基本の道具6点

最初に揃えていただきたい、ベーシックなツールです。

作業板
作業板ナイフを当てるため、強化ガラス板やつるつるの大判タイルの使用がおすすめ。大きなサイズのほうが余裕を持って作業できます。

ティッシュブレード
鋭いエッジを持ったポリマークレイ用のステンレス製ブレード。粘土のカットや断面の成形をする際に使用します。薄いクレイでも作業面から簡単に持ち上げることができます。長くて硬いタイプと、薄くて柔軟性のあるタイプの2本を持っておくと便利です。
スカルピー スーパースライサー (持ち手付き)

クラフトナイフ
細かいクレイの切断や、小さなパーツを貼り付ける時に役立ちます。ブレードがぐらつかないタイプがおすすめ。
GLANZ(グランツ)エクストリームカッター

アクリルローラー
透明なアクリル素材でできている、ポリマークレイ用の延ばし棒です。適度な重さがあり、透明なのでクレイを延ばしながら表面の具合を確認することができます。
フィモ アクリルローラー (8700 05)

アルコールティシュ & スプレー
ツールに付着したクレイの汚れ落としや、クレイの表面を綺麗にするときに使います。

予熱できるタイプのオーブン
ポリマークレイは加熱焼成を行うことで硬化します。フィモの場合、温度110度で30分加熱すると硬化します。予熱設定ができ、温風を循環させるコンベクションタイプのオーブンならご家庭で使用しているものが流用できます。

作業前の準備(コンディショニング)

はじめに「コンディショニング」と呼ばれる、ポリマークレイを柔らかくする作業をおこないます。

1・開封後のクレイは作業前は非常に硬くなっていますが異常ではありません。
2・カットしたクレイを手のひらにのせ、グーパーを繰り返すようにしながら繰り返し握ります。
3・握りはじめの時は、型くずれしたり、小さなかけらが落ちる場合はまとめ直して握り直してください。

4・しばらくグーパーを繰り返していくと、指の跡がつくくらいになります。
5・細く長く延ばすイメージで両手をすり合わせながら、素早く転がしていきます。
6・手の摩擦熱で徐々に柔らかくなっていきます。

7・半分に折りたたみ、手に収まるサイズに戻します。この作業を何度か繰り返します。
8・指でつまみ、変形するくらいになったらコンディショニングは終了です。作品作りに取り組みましょう。
9・焼かずに長く保管したクレイも硬くなってしまいますので、その都度コンディショニングしてください。

「丸める」「延ばす」「切る」

1・手のひらの上で転がして球状にします。コシが強く硬さがあるため簡単に潰れたりしません。
2・シート状に伸ばしたい場合はアクリルローラーを使用します。
3・手作業で均等な厚みのシートを作りたい時は、厚み調整のプレートを左右に置いてから延ばします。

4・パターンのあるシートを延ばす場合は、上下左右から均等に圧力がかかるように延ばします。
5・クレイマシンは大きくて均一な厚みのシートを効率良く作ることができます。
6・ティシュブレードは、クレイのカットに最適なツールです。

7・ティシュブレードは作業板の上で薄く伸ばした粘土をはがす場合にも便利です。
8・グランツ エクストリームカッターは刃ぶれゼロ & 鋭利な 30 度ブレードで作業に適しています。
9・クレイカッターを使えば、特徴的な型抜きが簡単にできます。

クレイを混ぜる(混色)

一般的な柔らかい粘土なら適当に混ぜているだけで簡単に混色できますが、コシの強いフィモの場合はテクニックが必要です。混ざり具合の強弱を繊細にコントロールできるフィモはハイクオリティな作品づくりに適しています。

1・コンディショニングをして柔らかくしたクレイを作業板の上で転がして細長くします。
2・2本の棒が1本になるようにねじっていきます。
3・一本の棒になるように馴染ませたのちに折りたたみます。

4・折りたたんだ棒をさらにねじります。
5・延ばして、ねじっての作業を繰り返します。作業を続けていくと2色の境界が目立たなくなっていきます。
6・色ムラのない単色になったら終わりです。わずかに濃淡のある2色のクレイができました。

クレイを混ぜる(グラデーション)

2色のクレイを使ってグラデーションのシートを作っていきます。
海外では「スキナーブレンド」と呼ばれるテクニックです。

1・コンディショニングをして柔らかくした2色のクレイを、アクリルローラーを使ってシート状にします。
2・長方形に近い形になるように整えてから、対角でカットします。
3・2色を組み合わせて、1枚のシート状にします。

4・アクリルローラーを使って手前⇔奥方向に伸ばしていきます。
5・ある程度延ばしたらシートの手前側を奥に折りたたみます。
6・さらに延ばしていきます。この作業を繰り返していくと、2色が徐々に混ざり合っていきます。

7・10回程度繰り返すと、なだらかな階調のグラデーションになってきました。
8・20回程度繰り返して、美しいグラデーションのシートが完成しました。
9・クレイマシンはグラデーションを簡単につくることができ、手作業では難しいシート加工も可能です。

パターンをつくる

ポリマークレイの形くずれしにくい特長を生かして、複雑なパターンをつくってみませんか?
海外では「ケーン = 杖」と呼ばれるメジャーなテクニックです。日本では「金太郎飴」と同じテクニック、と言えばわかりやすいかもしれません。
シンプルな「切る」「まとめる」「貼る」「重ねる」「巻く」を組み合わせるだけでも、びっくりするほど多種多彩なパターンづくりを楽しむことができます。

1・2色のシートを切って重ね合わせた、シンプルなチェック柄
2・棒状のクレイをまとめてつくった、セルラーケーン
3・2色を組み合わせて、1枚のシート状にします。

4・無数の細いラインが重なりあったペタルパターン。
5・手作業では困難なドットパターンは、エクストルーダーを使って作ることができます。
6・グラデーションシートをベースに作るモザイクパターン

7・さまざまなテクニックを複雑に組み合わせてつくる、フラワーケーン
8・複数のクレイを絡ませて作った6角形のパターン
9・日本刀の鍔などに施される伝統的技法を模した、「木目金(もくめがね )パターン」

10・2色のカラーだけでも、万華鏡のような複雑なパターンが作れます。
11・ひとつひとつは単純なデザインでも、複数のパーツををまとめることで、
12・どう作ったのかわからないような緻密なパターンを生み出すことができます。

上記のパターンの作り方はもちろん、オフの店オリジナル書籍「ポリマークレイでつくる パターンメイキングブック」では50 種類以上のパターン作り方を、詳しくご紹介しています。 詳細はこちら

焼く

1・フィモは110度に設定したオーブンで30分加熱すると、陶器のように固まります。
2・フィモレザーのみ、130度で30分加熱してください。
3・「予熱ができるタイプのオーブン」でのみ焼くことができます。
 電子レンジ・オーブントースター(予熱できないもの)は使用することができません。

木工旋盤ユーザーおなじみのペンづくり、ポリマークレイでもできるんです!

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