カーボンブラシの点検・交換
ブラシモーターの仕組み
モーターの2カ所に取り付けられているカーボンブラシ(炭素で出来たブロック状の部品)と、コミテーター(コイルに接続している整流子)が接触、非接触を繰り返すことで電流の切り替えを行い、一方向へ回転を継続さる仕組みです。また電流の向きを変えることで逆回転させます。
カーボンブラシ交換時期
カーボンブラシはコミテーターと接触を繰り返す度に摩耗するため交換が必要となる部品です。
交換目安としてカーボンブラシに限界摩耗線が印されていますが、線を超える前に交換してください。限界摩耗線が無いものは残り1/3程度で交換してください)。
モーターの回転が不安定、途中で止まってしまう場合は、カーボンブラシが摩耗し、接触不良を起こしている可能性があります。
異音がしたら
カーボンブラシは通常はコミテーターの形になじむように少しずつ摩耗していきますが、カーボンブラシが欠けるなどして破片が内部に混入し「カリカリ」「バリバリ」など異音がする場合があります。欠けがあった場合は摩耗度合いに関係なく交換してください。交換後、異音が消えたらそのままご使用下さい。異音が消えない場合は他の不具合の可能性があるので検査・修理に出してください。
卓上木工旋盤に多く使用されているブラシモーター
カーボンブラシのメンテナンス方法を「LAGUNA REVO 1216」を例にして解説していきます。
必ず電源プラグをコンセントから抜いて作業を行って下さい。
カーボンブラシの取付位置

モーター側面にあるブラシキャップをマイナスドライバーで外します。反対側面にもう1か所、計2か所あります。
カーボンブラシの取り出し

カーボンブラシはブラシホルダーにバネで抑えられて入っているので、バネを引っぱり外します。無理に引っぱるとバネが外れたり、折れる場合があるので注意してください。(“ブラシ”と呼びますが実際は四角いブロック状の部品です)
※ある程度使用したブラシを元に戻す場合は、表・裏を元々取り付けられていた通りに取り付けることをお勧めします。逆に取り付けると異常ではありませんがカーボンブラシとコミテーターのあたりが変わり「カリカリ」と音がする場合があります。新品を取り付ける場合には表・裏ありません。
点検

カーボンブラシの摩耗具合、欠けが無くきれいな曲面になっているかを点検します。
銅線、バネも確認してください。
銅線やバネが玉虫色に変色していると、モーター部に負荷がかかって発熱している可能性があります。さらに、茶色または銀色になっている場合はより高温で発熱しているので、そのまま使用すると故障やトラブルの発生する可能性がある為、早めのモーター交換をおすすめします。